コアの延長方法は、
コアビットの特性に合わせ
薄刃と厚刃の2種類あります。
先ずは薄刃の話から
1. 薄刃(1本物)を使用する場合の延長方法
○薄刃を使用するメリット
・削孔スピードが速い。
・薄いので、軽い。
・軽いので、何種類も一度に運べる。
※ワゴンでも数種類のサイズを積める。
・延長用のロッド棒はどの径でも汎用可能なので、
材料が少ない。
×薄刃のデメリット
・薄い分、弱く、寿命が短い。
・刃先からチューブ、取付部までが一体のため、コストが高い。
・刃より長い削孔時は、作業性が悪くなる。
・中のガラが折れない場合は、作業中止となる。
薄刃は、回転部が全て一体のため、
本体の長さ以上は削孔できません。
そのため、延長をする場合は、
いったん中のガラを取り除き、
ロッド棒という延長用の棒を繋いで、
折り取りとロッド追加を繰り返す方法となります。
どの径の刃でも同じロッドを使用できるため、
施工当日急に深い削孔が必要となった場合には、
非常に便利な方法ですが、
ガラが折れない場合には、
続行不可能となるケースもあります。
薄刃(一本物)の作業要領図
2. 厚刃(3点式)を使用する場合の延長方法
○厚刃を使用するメリット
・チューブを繋ぐだけで削孔長を伸ばせるので、
作業性が良い。
・刃幅が厚いので、寿命が長い。
・刃先が消耗しても、その部分だけ交換でき、
コストが安い。
×厚刃のデメリット
・深さに合わせてチューブが必要になるため、
材料が多くなる。
※ワゴンで数種のサイズを搬入することが難しくなる。
・肉厚のため材料合計が重い。
・途中で折らずに貫通させるため、
コアガラの重量が非常に重い。
厚刃は刃先、チューブ、カップごとに外せるので、
延長する場合にはチューブだけ数を揃えれば
10mを超えるような削孔も可能です。
しかし、チューブや組付け工具は各径専用のため、
径ごとに準備する必要があり、
作業日当日の変更は難しい作業となります。
ガラも非常に重くなる傾向にありますので、
事前にガラの抜き取り方法を検討する必要があります。
厚刃(3点式)の作業要領図
こまかい工具や、交換方法は省きましたが
削孔長が心配な時は是非ご相談ください。