今回は基礎解体を紹介します。
今回解体するのは、建物の基礎ではなく、
大きな機械が置いてあった基礎を、
取り壊す作業です。
通常の機械基礎は、土間の上に立上りがあり、
基礎の大きさは見てわかるのですが、
今回は土間と同じレベルで仕上げてある基礎でした。
このスラブとツライチの基礎の厄介なところは、
どこまで基礎が入っているのか
表面からは分からない事です。
大抵基礎の部分は強いので、
床との境界がひび割れてくるので、
そういうヒビ割れを探し、
おおまかな大きさの見当をつけます。
先ずは基礎の外周と想定される位置にカッターを入れ、
土間を貫通します。
基礎に当たる部分はカッターでは切り切れないので、
切れているところと、切れてないところの範囲を探り、
基礎の大きさを調査します。
確実に基礎があると考えられる場所にコアをあけ、
厚みを確認します。
基礎の大きさが分かったら、
基礎の大きさによってコアの本数を決め、
破砕時に圧力が逃げるように、
クリアランスをハツリ取ります。
バースターは1つの孔に1本入れて、
MAX225tもの力がかかるので、
圧力の逃げ場を作っておかないと、
とんでもないところまで割れてしまう場合があります。
カッターを入れ、
残す躯体との境界も
しっかり縁切りをしておく必要があります。
50㎝以上であれば、
重機等で破砕をしないと出せないので、
コアとバースターで割るか、
大きな重機が入るのであれば
そのままブレーカー等で解体する方法となります。
4tクラスの小型の重機しか入れないような場所であれば、
コアとバースターで一次破砕を行ってから、
ブレーカーで叩く方が、圧倒的に早いです。
今回は倉庫の中という事で、
最初から4tクラスのバックホウでの解体方法で考えました。
コアとバースターで一次破砕をしてから、
バックホウのブレーカーで解体しました。
1つの基礎が約6㎥ほどの大きさ、厚みは約1mだったので、
バースターなしで解体した場合4tクラスのバックホウだと、
2日間丸々叩いてなんとか壊せるかの量かと思います。
コアとバースターで一次破砕を行ってから解体すると、
1基約6時間で叩き壊せました。
基礎の硬さでも施工時間は変わってきますが、
硬いほどバースターの効力は大きくなります。
4tクラスブレーカーのみの解体で約15時間
コアバースターで6時間+重機解体6時間=12時間
施工時間は大きく変わらないように見えますが、
この基礎が何個もあった場合、
コアバースターの作業と、
重機解体の作業の場所を変えて同時に施工ができるので、
非常に大きな効果となります。
4tクラスとはいえ、
重機で叩くと残す床を傷めたり、
つねに破砕振動や騒音があったり、
ほぼ休憩なしで運転するのは、
オペレーターの体への負担も大きなものとなります。
重機も人も若いうちはいいですが・・・
気合で斫っている業者さん、
一度御相談ください_( _´ω`)_ペショ